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近年日本全国の鉄道で多発している列車と鹿の衝撃事故『レールキル』!!

近年日本全国の鉄道で多発している列車と鹿の衝撃事故
『レールキル』!!

●列車と野生動物の衝撃事故が増え列車遅延をたびたび引き起こしています。
2019年春に新聞の発表のよると山梨県と静岡県を走るJR身延線の場合、実に2日に一度の割合で動物との接触事故や線路内侵入があり、列車の運行に支障をきたす事例が発生しているとの事です。
2019年12月の報道によると滋賀県を含む京阪神近郊エリアと福知山支社管内では今秋、発生件数が前年を25%上回り、事故原因で圧倒的に多いのは鹿です。
衝突する動物の大半を占めるのはニホンジカで、その他イノシシやタヌキなども確認されている。狩猟者の減少や耕作放棄地の拡大などさまざまな要因で1990年代以降に急増し、環境省の調査による推定個体数は2017年度末に全国で244万頭と30年前の8倍に達したとの報告があります。
●2019年より岡山理科大学 辻教授と共に各地で実証実験を行っており、2022年2月鳥取県若桜鉄道における産官学の実証実験における論文を発表いたしました。

設置例

鹿はなぜ、線路内に侵入してくるのか?

鹿が線路内に侵入する要因については、生存に必要な鉄分を線路のレールから摂取しているという「ミネラル補給説」が有力です。
現在有効なレールキル対策としては、日鉄建材の開発した鉄部運補給剤誘鹿(ゆうろく)材を線路近くに置き、鹿の侵入を防ぐ対策があります。
しかし、誘鹿材を置いている場所近くの線路内に鹿の侵入がある例や線路敷地内の狭い私鉄ローカル線などでは、誘鹿材を置く場所の確保などの課題もあります。
下記動画は、静岡県三島大社内に飼育されている鹿が門扉の鉄部分を舐めている様子です。

線路における鹿ソニックの実証実験!!

2018年7月から2018年12月までの間で、山梨県の富士河口湖町と大月市を結ぶ富士急行様のご協力を経て、鹿の出没報告のある富士河口湖町船津と大月市上大月の線路2か所に鹿ソニックを50m間隔で計6基を設置して実証実験を行いました。
設置前(7月・8月・9月・10月)・設置後(10月・11月・12月)の比較となります。
出現=線路内 発見=線路外

上大月の発見件数が増加しているが鹿ソニック設置後、線路上への出現件数が発生していないことから当該機器の鹿に対する線路内侵入防止効果が認められるとの結論から、2019年3月に富士急行線全線の7か所に合計40基が採用されました。

富士急行線 2019年3月 河口湖ー大月間で鹿ソニックの40機を設置

2018年7月から2018年12月間での実証実験の結果、鹿に対する線路内侵入防止効果が認められるとの結論から2019年3月に富士急行線全線の7か所に合計40基が採用されました。

東日本旅客鉄道株式会社 JR中央線 2020年11月から2021年12月までの1年間 笹子ー塩山間にて鹿ソニックの実証実験が行われその効果が実証を実施

富士急行線での実績を受けて2020年11月、八王子支社も鹿ソニックの試験的な導入に踏み切り、初狩―塩山間の13カ所に鹿ソニックを設置し2021年12月までの1年間の実証実験結果は良好で、各地点でレールキルが減少した。
2022年3月、2020年からの鹿ソニックの設置場所における結果良好との事から、中央線甲斐大和駅-勝沼駅間に追加設置が決まりました。

2021年5月 若桜鉄道 丹比ー若桜間の実証実験を実施

岡山理科大学 辻教授・若桜鉄道・弊社と産官学として共に丹比ー若桜間で実証実験を行い、2022年2月鳥取県若桜鉄道における産官学の実証実験における効果を論文を発表いたしました。
また、列車1編成(ハヤブサ号)に鹿ソニックを取り付けも行いその効果が出ています。
2022年7月までに線路わきに14基 列車合計3編成に鹿ソニックの設置を行っています。


岡山理科大学・若桜鉄道・弊社との実証実験の取り組みの様子がRSK山陽放送とNHK鳥取放送局にて放送されました。

2021年4月大井川鐡道 2編成の列車の鹿ソニックを取り付け走行

1編成の列車の鹿ソニックを取り付け、他の編成の列車と比較し鹿の動向に明らかな変化が見られるとの乗務員様の報告から他1編成にも鹿ソニックを取り付け頂いております。
1台の鹿ソニックは常設では無く取り外し可能な取り付け方法として、イベント特別列車として夜間走る蒸気機関車にも取り付け頂いております。
2022年8月にも1編成追加設置を頂きました。

2021年11月 京都丹後鉄道 宮津ー天橋立間 に鹿ソニックを設置

鹿の飛び出し多い場所や線路上に鹿が居る事の多い宮津ー天橋立間に鹿ソニック6基を採用頂きました。

2022年2月 東日本旅客鉄道株式会社 JR内房線 上総湊ー竹岡間 に鹿ソニックを設置

特に鹿の出没の多い、上総湊ー竹岡間に鹿ソニック5基を設置頂いております。
2022年6月と10月と12月にも追加設置を頂いております。

2022年2月 東日本旅客鉄道株式会社 JR外房線 鵜原ー御宿間 に鹿ソニックを設置

特に鹿の出没の多い、鵜原ー御宿間に鹿ソニック5基を設置頂いております。
2022年6月と10月と12月にも追加設置を頂いております。

2022年9月 東日本旅客鉄道株式会社 JR青梅線 青梅ー奥多摩間 に鹿ソニックを設置

特に鹿の出没の多い、青梅ー奥多摩間に鹿ソニック13基を設置頂いております。
2022年11月にも追加設置を頂いております。

2023年8月9日 東日本旅客鉄道株式会社 JR外房線にJR初のイノシシ専用対策機 『いのドン』を設置!!

従来の鹿ソニックだけでは対応できないイノシシに対する専用忌避装置をJR外房線に2基設置しました。
これによりイノシシと列車の衝撃事故が減ることを願います。

2023年9月14日 富士登山鉄道株式会社 6000系1編成に『列車専用ハイパー鹿ソニック』を装着!!

鹿ソニックの進化版ハイパー鹿ソニック!!
ハイパワーで高周波の照射距離が長く、鹿ソニックに比べ遠くまで音が届く仕様となっています。

あここにタイトルが入ります

ニホンジカの推定個体数は、2017年244万頭、エゾジカの推定個体数は、約66万頭となっており25年間で約10倍に増加しています。
また、イノシシの推定個体数は2017年88万頭と25年間で3倍に増加しています。
山梨県においては、2015年で7万頭以上のニホンジカが生息し、適正生息数4700頭に対して15倍が生息しています。
野生鳥獣による農作物被害額158億円(2018年度)うち約7割が鹿・イノシシ・サルです。
森林被害面積は全国で年間約6千ha(2017年度)で、このうち鹿による被害は約3/4を占めています。
水産被害としては、河川・湖沼では、カワウによるアユ等の補色・海面ではドトによる魚具の破損等が深刻です。
鳥獣害被害は、営農意欲の減退、耕作放棄・離農の増加、さらには下層植生の消失等による土壌流失、高山植物の消失・希少植物の食害、車両との衝突事故等も被害ももたらしており、被害額として数字に表れる以上に農山漁村に深刻な被害を及ぼしているとしています。



以上、令和元年農林水産省発表の資料より抜粋

電柵のない道路に鹿ソニックを設置した実証実験!!

山梨県身延町山中に設置した鹿ソニック付近で、鹿が侵入を阻止する様子が確認できます。
左手前の雄鹿は侵入しているように見えますが、カメラが鹿ソニックに近すぎたためで、侵入はしておりません。